友人の奥さまからのご紹介で、ご高齢のご夫婦のお住まいの、2階の住居を、1階の店舗へ移動するリフォームのご相談を承りました…
こちらはすでに廃業された一階の店舗。
今は、二階で生活されていますが、一階をリフォームして住居スペースへ。
左が工事前(ビフォ→)で、右が工事後(アフター)のプラン図です。
なんせ、間口が狭く、奥行がある商店ならではの間取りですので、まずはリフォームのプラン作成が最初の仕事になります…
寝室を一番奥にして、水まわりを真ん中にもってきてみたり…
寝室を中央に配置して、水まわりを奥にしてみたりと、訪問介護のスタッフさんやケアマネジャーさんを通じて、リフォーム・プランを何度も打合せてはプランを変更し、お客様にご検討頂き、ご意見をもらっています。
そんなこんなで、夜中まで残業をしている時に考えたこと…
一般的にリフォームをするにあたりお客様は大体、『見積り依頼』をされますよね。
これが、そもそもの間違い。
え〜〜⁉︎
リフォームは業者に見積りを依頼をすることから始めるんじゃないの⁉︎
もちろんリフォームの規模にもよりますが、例えば〝トイレ‘’をリフォームしようと複数の会社に『見積り依頼』をされたとしましょう。
相見積りを複数社にされた時点で、基本的には、大きくふたつのパターンに分かれます。
① 複数社共に、全く同じ工事内容(設備機器も含めて)で見積り依頼をする。
② 複数社に現地調査をしてもらい、希望、要望を伝えて、それぞれの業者にリフォームのプラン(計画)や提案をしてもらう。
さて、どちらがリフォームが成功するのでしょう。
はい。正確は、②です!
①は、業者による見積りの金額の差を比較しているだけ。逆にそれが目的なら正確!
①には担当者からの経験、能力、感性、ノウハウの入った提案などが入る余地はありませんし、そもそも、お客様と業者もの信頼関係などは構築出来る訳がありません。
だから、金額の比較と、担当者の印象で『この業者にしよう!』となります。
②は、見積りをする前に、お客様と一緒に色々なおしゃべり(お打合せ)をして、お客様が何を望んでおられるのか?どこまで工事をして、どういうトイレにリフォームするのが合理的なのか…
まずはリフォームのプラン(計画や工事内容)が先で、見積り(金額の計算)は後からです。見積り依頼の前に、『リフォームプランの作成依頼』でしょうか。(もちろん、大体のご予算をお聞きした上で。)
スキルの無い担当ほど、便器や手洗いなどの設備機器の話しにもって行きます。『商品』の説明なら新人でも大丈夫ですからね…
『もの』を売りたいから、お客様の視点をそこに向けさせます。
『節水が、今の便器と比べて◯◯%も!』
『この◯◯機能で、お掃除が楽になりますよ!』
『今ならキャンペーンで5年保証を付けますよ!』
ほとんど、メーカーのカタログにある商品のセールスですね。そういう私も、若い頃はそうでした(笑)
リフォームを成功させる担当者は、お客様に『もの』を売っていません。見積りなどは、一番最後の作業で良いのです。
見積りを依頼する前に、リフォームのプランを先に依頼することがとても大切です。
その中で、良いと思うプランを立ててくれた業者にだけ、『見積り依頼』をお願いすれば良いのです。
洋服を買うときに、値札が先で、洋服を見るのが後っていうこと、ありませんよね⁉︎
やはり、出来る担当者は、お客様に感情移入していますし、リフォームのプラン作りに没頭して、毎日、毎晩、夢の中でも考えています。
だからこそ、お客様のことを良く知る必要があるので、結果として雑談(リフォーム工事とは直接的に関係性の無い話し)がどうしても多くなります。
ですから、お伝えする為の資料つくりが大変です。
ですから、何度も現地調査を行います。
ですから、どうしても熱くなってしまいます。
ですから、安い見積りなどにはなりません。
そんな担当者に出会えたら、すぐにその会社に頼みましょう。きっと、そのリフォームは成功して、一生のお付き合いが始めることでしょう。
おしまい。